甘納豆の山歩記

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help RSS 29 峻険な修行の山_権現岳・鉾ケ岳(2007年6月2日)

<<   作成日時 : 2007/06/05 19:52   >>

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権現岳、鉾ケ岳は火打山から日本海に延びる稜線の北端辺りに位置する半独立峰である。
標高は夫々1,104m、1,316mとそれほど高くはない。
ところが、この山は火成岩でできており、周囲の堆積岩の山とは趣を異にしている。すなわち、平らな地層に下から鋭い岩峰が突き抜けた構造なのである。
見るからにそそり立った岩山で、鎖、ロープ、番線が途切れなく張られた大変な山と聞いていたが、柵口(ませぐち)登山口に向うマイクロバスの窓から見ただけでも武者震いのするような山であった。確か、ここ柵口の集落はその地形と急峻さゆえに、大昔から大規模な地すべりに何度も見舞われているという。記憶にある方もおられると思う。
この山に、山の会の仲間23名と一緒に登ってきた。

        稜線から仰ぐ鉾ケ岳、右端の突起は金冠
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        バスの窓越しに見た権現岳、コースは右の斜面を直登する
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 権現岳は、その名が示すように信仰の山でもある。頂上間近の急峻な岩場に白山権現が祀られているが、かつてはこの場所で、立っているだけでやっとの痩せ岩場であるが、盆踊りが行われていたと伝えられている。今でも毎年7月中旬には松明登山が行われているとのこと。こんな険しい山道を暗い深夜に登り、ご来光を仰ぐと言うのだから信仰というものは何とも偉大なものである。険しいだけに御利益も一入なのかも知れない。

     白山権現(白山奥社) ここから見る柵口は素晴らしかった
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こんな急登が延々と続くのです。ロープ、鎖、番線。いったいどれをつかむの?
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 切れ落ちた剥き出しのひん岩(火成岩)のはるか下方に柵口の田園が広がる
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 このように急峻な地形と信仰の山ゆえに、柵口から島道鉱泉に到る権現岳・鉾ケ岳の縦走路にはユニークな名のついたポイントがいくつも見受けられた。
わらじ脱ぎ場、胎内くぐり(胎内洞)、天狗屋敷、はさみ岩、のぞかずの窓、万歳岩、トッケ峰(突鶏ノ峰)、金冠(きんかんむり)と枚挙に暇が無い。

菱形をしたスラブを滔々と落ちる“白滝” 新緑とタニウツギの淡いピンク色が映えていた
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胎内くぐり、ただくぐるだけではなく、ロープ頼りの暗くて狭くて長い洞窟くぐりなのだ
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   昔、天狗が住んでいたという天狗屋敷、白骨化した老大木の下に小さな祠もあった
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     “はさみ岩” この隙間をとおるのです。太った方はどうしましょう
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   “のぞかずの窓” 恐いけど覗いてみたら、いきなりこんな崖になっていた
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“万歳岩” この上に登って万歳ができたら一人前なんだそうだ。時間の都合でパス。ホント?
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 また、権現岳は石楠花(ホンシャクナゲの北限)が群生する山でも知られており、5月の中旬前後が見頃とのことである。少し遅いかなとは思ったが、まだ見事な石楠花が見られるのではと期待して来た。しかし、どうしたものか石楠花のしゃくの字さえも見ることができなかった。もう終わったのかなとも思ったが、どう見ても花の名残は確認できない。恐らく今年は花芽のできない裏年なのであろう。
それでも代わりに、満開のタニウツギやシラネアオイを十分楽しむことができた。

               満開のタニウツギ
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               シラネアオイの群落
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 また、権現岳、鉾ケ岳はどちらも展望の良い山でもある。
南に妙高・火打・焼山の頚城三山、東に三峰山・重倉山などの南葉山塊、西には雨飾山と鋸・駒・明星山等の海谷山塊、その後ろには白馬・鹿島槍に連なる後立山の峰々、そして北には日本海と360度の雄大な展望が楽しめるロケーションにある。
ただ、この日は、少し霞んでいたことと雲が多かったため、眺望はこの次に譲らざるを得なかった。
このように権現岳・鉾ケ岳は知名度の低い地方の山ではあるが、魅力がたっぷりのお勧めの山である。

       白山奥社から妙高・火打方面  残念ながら雲の中
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顔を見せた“焼山” 長らく入山禁止になっていた活火山、ようやく解禁になった
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               トッケ峰から鉾ケ岳全景、右端に金冠
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               振り返り見る“権現岳”
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      日本海を眺望  ここから見る夕日は素晴らしいことだろう
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 「あと一息、イッキだ7分」心励まされる案内杭が随所にあった。鉾ケ岳を前にして。画像画像

















       歩いて来た権現岳・鉾ケ岳の稜線を仰ぐ。金冠から
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        タムシバ越しに“金冠”と日本海
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 鉾ケ岳直下より“金冠”を俯瞰。 “金冠”直登。誰がこんな所に道を切ったの?
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 歩いた軌跡
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 行 程
柵口登山口8:20−9:01わらじ脱場−9:23胎内洞−9:58天狗屋敷
   −10:10はさみ岩−10:13白山奥社−10:44権現岳−11:36のぞかずの窓
         −11:47トッケ峰−12:30鉾ケ岳13:16−13:27大沢岳−13:41金冠
                            −15:30島道登山口−15:40島道鉱泉下
          島道鉱泉まであとわずか!厳しかった鉾ケ岳を仰ぎ見る!
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                           花いろいろ
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コメント(15件)

内 容 ニックネーム/日時
雨飾山からよく目立つ山ですね。二回行っています。
 数年前にここをテント泊の大荷物で往復し、後悔しましたね(笑)。下山後、物凄い筋肉痛。権現山山頂?の立派なアンテナ施設が建って、周囲の石楠花が刈り払いされて、残念だった。ソコ以外の石楠花が見事でした。イワカガミの色の濃さにうっとり!
テントミータカ
2007/06/05 20:22
ミータカ様 こんばんは!
 東北の山に行っておられたのですね。これからゆっくり拝見させて頂きます。
ところで、さすがにミータカさん、この界隈にも既に出没していたのですね。
おいらは始めてだつうーに。来年は石楠花 見に また行くわ。(赤鬼さんの真似)
しかし、大荷物をしょって何処でテンパクするお積りでしたか。
筋肉痛で済んで良かった。ひょっとして天狗の生まれかわりでは?
甘納豆
2007/06/05 22:06
お疲れ様でした! やはり見事でございます。
あたいも(赤鬼さん風?)デジカメ買い替える事にしょうかなぁ…
PHOTO IS HOHEST
PHOTO IS FUJI…
いめか
2007/06/05 22:53
この山の雰囲気は、まさに修験道の修行場な感じで、吉野大峰奥駈道に通じるものがあります。
本場のタニウツギはやはり規模が違いますね。
密度の濃さや花房の数も多いような、新緑に映えて、美しい。
本読みと山歩き
2007/06/06 06:19
なんとも凄い山ですなあ。でも楽しそう。おいら岩場好きだもの。写真臨場感
有りますなあ。土曜日天気悪そう。
赤鬼
2007/06/06 06:56
甘納豆さん 今日は。
ここ特有のホンシャクナゲは今年は咲いていなかったのですか、残念でしたね。どちらから登っても温泉があるようなので、一度登って見たい山の一つです。
相変わらず几帳面なブログで甘納豆さんの正確が解るような気がしました。
インレッド
2007/06/06 09:00
 積極的に挑んでおられますね。
私が登ったときには、何箇所かで石楠花は見られなしたが、
今年は、花つきが悪かったようですね、
確かに能生地域は、地すべり地帯ですが
柵地区での災害は、雪崩によるものでした。
ほんとにお気の毒なことでした。
陣場の童
2007/06/06 17:08
皆さんコメントありがとうございます。

いめか様
 いよいよその気になりましたか。どうせ買うなら思い切って奮発して、良いのを選んでネ。
いめかさんのブログは今後ますますたのしみですね。

本読みと山歩き様
 険しい山ほど修行に向いているのでしょうか。
今は、ロープや鎖、それに番線が沢山取り付けてあるので何とか登れますが、往時はさぞかし大変で、とても登れる山ではなかったと予想されます。
信仰で開山するということを改めて考えさせられます。己を鍛えるためなのか、布教のためなのか。いずれにしても難儀なことだったと思います。
麓を彩るタニウツギきれいでした。

赤鬼様
 いや〜 鬼さんにはぴったりの山です。
天狗屋敷、今は空き家のようでした。鬼さんのセカンドハウスにいかがでしょう。しかし、鬼さんがここに住みついたら、恐くて誰も山に登らなくなるかも知れない。やっぱり往時のまま残しましょう。
甘納豆
2007/06/06 21:37
(続き)
インレッド様
 今年は結局、きれいな石楠花をじかに見ることができませんでした。
インレッドさんのブログの石楠花を見て、なにくそ、新潟にもあるんだぞと意気込んだのですが、しょんぼり。
でも、また来年があるさ!来年がだめなら再来年があるさ!
今年はインレッドさんの画像で大満足。あれは、写真というより絵に近かった。いまだに脳裏から離れません。
この山お勧めです。是非来てください。

陣場の童様
 確かに記憶にあるのは、雪崩だったと思います。
地すべりは、記録からみると約60年前に起こっているようです。
これも周期的に起きていると言いますので、柵口の皆さんは落ち着かないでしょうね。
この山の形状を見ると、雪が降れば必ず雪崩れるという様相を呈しています。
それでも人はこの地を離れない。日本人の底力を感じます。
甘納豆
2007/06/06 21:59
再び、お邪魔します。
テント装備は、残雪豊富な季節、初めから山中泊、また山頂のちっちゃい小屋が満員であろう事を想定して担ぎ上げました。結局、無人で、激しい雨も降り、小屋に泊りました。
テントミータカ
2007/06/06 22:25
ミータカ様
 再びのご来訪恐れ入ります。
往復と書いてあったのでてっきり日帰りと早とちりしてしまいました。
山歩きも数重ねていくうちに、やはりいろいろ考えます。
軽装で目一杯歩き回り充実感を味わうのも1つの喜び。しかし、谷川のせせらぎの音を聞き、小鳥の囀りに耳を傾け、木々の息吹を感じながらゆっくり歩くのも登山の醍醐味。
まだ未熟な自分はどちらかと言うと前者に属しているような気がします。
しかし、ミータカさんのスタイルはまさに後者、山をトコトン楽しんでおられる。自分も早くその境地に辿り着きたい。・・・と思います。
甘納豆
2007/06/06 23:55
カメラを携えて、撮影しながら登るってやっぱ、余裕ですよね!
万に一つ、私が登っても、自分の体を維持するだけで精一杯だけかも?
楽しませて、頂きました。
とにかく、今週末の晴天祈るのみです!
noritan
2007/06/07 05:40
noritan様 おはよう!
 今回の山行は、さすがにポケットに入れたコンデジで大部分撮っています。
リュックからデジイチを出したのは、白山奥社とお昼を食べた山頂下の2回だけでした。
今週末の天気予報、少し良くなってきたのではないですか?
もう少し前線が早く通り過ぎればばっちりじゃないでしょうか。晴れると良いですね。いや、晴れますよ。いやいや晴らせてみせますよ。
甘納豆
2007/06/07 08:11
昨年逆コースで行ってきましたが、島道鉱泉に車を運転しこんな急坂登れるのかなと危惧したぐらいの道路でしたし、登ればロープ鎖場と腕がつかれたのを思い出しました。この山はシャルマンスキー場から見ると素晴らしく、又近くの放山から見る焼山も素敵でした。
文章と写真存分楽しませていただきました。ブログ開けるの楽しみです。
KEN
2007/06/08 09:02
KEN様
 ご来訪ありがとうございます。
とにかく写真を一杯撮るので、写真の整理だけで1日かかります。
最近は重荷に思えることもありますが頑張ります。
KENさんのメール(野口健エベレストレポート)読みました。
8000mの世界、生と死の境目、壮絶なところですね。
甘納豆
2007/06/08 21:50

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